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日出る神仙住まわる我らの国は
照り輝く光と 大地との燃え上がる
祝福された愛の合一とで膨らんだ優美な乳房に囲まれ
その情愛で凍解けた聖なる液体
裸の女神の胸をつたり
柔らかい皮膚を湿らせては
身体の奥深くまで濡れそぼつ
黒前髪が梅花の油で美しく光る御女神
血管桃色に染まり
皮膚の中を静かにゆるやかに流れ渡る
その音はやがて琴の音となりむつびの曲をのせ
立笛の音となり木霊達を呼び覚ます
夜明け寒かりし時
尻の上で輝く朝露を羨み
木々の指先愛しそうに絡み付きうなじを撫でる
睫毛の先に生を受けし
紅色の蕾
春姫たたえ
恋の桜が咲き乱れ姫の成長暗示する
藍色の御裾より
紫の虹
母の愛の結晶股がける
贅沢なまでのその御姿
漂う色香に大地より生まれたる者
皆 春風乱れる桃源郷の中舞い歌う
1999年9月